元公務員、行政書士で投資家の天野ひろしです。私も会社を経営する立場なので、従業員、経営者の両側から解決策を考えたいと思います。
違法残業がぜんぜん減っていない
「9/24 18:44配信KYODO」の記事、「違法残業の事務所1万超 調査対象の4割 厚生省」には、こう書かれていました。「単純比較できないが、17年度にも約45%、1万超の事業所で確認されており、違法な状況が依然残っている実態が浮かんだ。」とありました。
過度な残業により、過労死、うつなどになる従業員が後を絶たないからなのですが、なぜ、法令規制が入っても中々違法残業が無くならないのでしょうか?
原因は、従業員側からすると従業員の何割かは、残業を自ら好んで望んでいること、企業側からすると、従業員の数を増やさずに、長時間働いてもらったほうが利益が出るということです。
バランスよく残業とはいかない
国も公務員や会社員に対して、副業を促すようになってきたのですが、そんな余裕のある会社は少ないと思います。副業をするくらいなら、会社の仕事をやってほしいと考えているのです。
従業員としては、収入を少しでも増やしたいという考えが必ずあります。なので、毎日2、3時間の残業なら喜んでやると思います。
ですが、仕事は個々でやっている仕事が異なる、分業をしていることが多いので、この人じゃないとやれないので、バランスよく残業という訳にはいきません。
また、人気のない時間帯や、大変な仕事の場合、やってもらう人を確保が難しいので、余計バランスよく残業とはいきません。
海外では「KAROSHI」を訳す言葉が無い
日本ではこんなに多い「過労死」ですが、過労死は日本以外ではほとんどありません。
そのため、海外では「KAROSHI」という言葉そのままで、翻訳する言葉が無いのです。
要するに日本だけ、過労死が起きているということです。これってどういうことなのでしょうか?
過労死が起きるのは、無理して働くように追い込まれてしまうことから起きます。それは、日本の就職の環境にあると思います。
過労死が起きるのは、日本では、実力主義ではなく、就職が一発勝負であるせいだと思う
海外では、一流企業でも、実力主義のため、実力があれば、大企業でも中途で就職できます。
しかし、日本の場合は、それが出来ないことが多いため、大学を卒業したら、一発で条件のよい会社や、有名企業に就職しなくてはいけない状況にあります。
海外では、いつでも就職できる感じになっているところが多いのですが、日本では、官公庁、一流企業と言われるところの多くは、いつでも就職できるわけではないのです。
要するに一度就職する権利を手に入れれば、定年まで安泰。就職できなければ、一生官公庁や一流企業に就職することは難しい。という感じになってしまうのです。
ですから、官公庁や一流企業に就職出来たら、その環境がどんなにひどい物であっても、辞めるという選択をすることが出来ないのです。
また、家族や親せきもそして本人でさえ、「苦労して就職したのだからやめるのはもったいない」と考えてしまい、自分が追い込まれているという現状があります。
就職がもっと気軽にでき、再就職の門が開かれていれば、過労死につながるような違法残業は減るのだと思います。
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